|
|
和歌山県田辺市本宮温泉郷、湯の峰温泉の続きです。感動のつぼ湯の後は公衆浴場の
くすり湯に入って、くみとり所で温泉をtake outしてみます。やませみさんレポあり。
★湯の峰温泉公衆浴場くすり湯
つぼ湯で火照った体を湯の谷川に沿って、卵や野菜をゆでている湯筒や“湯の胸薬師”
をまつる東光寺を散策して冬の朝の冷気で冷ましてから、公衆浴場に向かいます。
夏だと暑くてつぼ湯とくすり湯をハシゴするのは厳しいかな?湯筒を見下ろす湯元橋を
渡ると手前から東光寺、くみとり所、公衆浴場の一般湯、くすり湯の順に配置されています。
公衆浴場前はくみとり所利用の車しか入れないので、下の共同駐車場に止めましょう。
料金はつぼ湯と公衆浴場とセットで750円、つぼ湯に入る前、もしくは入った後に公衆浴場
の一般湯かくすり湯のどちらかに1度だけ入ることができます。受付に挨拶するとどうぞ、
と入れてもらえます。公衆浴場単独でも一般湯大人250円、くすり湯380円にて入ること
ができるので、受付横の券売機で入浴券を買って、受付に渡して入浴します。
一般湯とくすり湯の違いは加水の有無のようです。一般湯はつぼ湯同様、適温に加水されて
いるのに対し、くすり湯は手間隙かけ冷ましてから注がれています。料金の差もこの手間の
差なんでしょうかね?温泉好きとしてはもちろん、くすり湯の方に入ります。くすり湯は
つぼ湯の後がいいか、前がいいか、迷うところですが、やっぱりつぼ湯を先に持ってきた
方がつぼ湯の感激は味わえそうです。しかし、つぼ湯の待ち時間が数時間にも及ぶと、
時間潰しとしてくすり湯に先に入りたくなるかも知れませんが…。温泉主義No.5の本では
つぼ湯の前に公衆浴湯で体を清めてから、つぼ湯に入るようなことを推奨していましたが、
現地ではつぼ湯の待ち時間にもよりますが、その辺は自由のようです。
薬湯の扉を開け、靴を脱ぎ、ちょっとした湯上がりスペースへ。ここには湯の峰のつぼ湯
や温泉街の古い白黒写真が飾られています。昔のつぼ湯は今よりはるかに開放的で良さげ
でしたね。奥には貸切風呂もあります。入って右手には男女別の浴室があります。
脱衣所に入り、窓から山際をのぞくとタンクやポンプ室が見え、そこが源泉地帯だとわかり
ます。河原の岩盤から湧くつぼ湯とは完全な別源泉のようです。
いよいよ浴場へ。10人くらい可の檜の長方形の浴槽一つ。カランはありますが、石鹸は
使用禁止です。奥の浴槽縁付近からチョロチョロ投入され、手前の浴槽の切れ込みから、
同量溢れています。もちろん、吸込・注入・塩素臭、一切なしのかけ流し。お湯は熱過ぎる
こともなく、ぬるくもなくまさに適温。高温の源泉をよくぞここまで適温にしたものです。
やはり熊野の悠久の歴史のなせる業か?お湯はやや白っぽく黒ずんだ色。意外や、年末に
入った青梅の河辺温泉梅の湯のひのき湯に似た色をしています。つぼ湯よりは明かに透き
通っていて、色あいも全く違います。白い湯花も多少出ているようです。かなり強い硫黄臭
がします。他の入浴者もない中、浴槽縁で出たり入ったりしながら、極上のお湯で1時間も
マッタリしてしまいました。2日間走って車中泊した疲れや朝の眠気や完全にフッとんで
しまいました。つぼ湯と違ったお湯や雰囲気を楽しめると共に、ゆっくりできたので
良かったです。
★くみとり所で温泉take out
公衆浴場から出た後は一旦、駐車場に戻り、前夜買ったコンビニのおにぎりを食べた後、
車で公衆浴場前のくみとり所へ向かいます。ナゾの温スタシリーズin熊野編です。
湯元橋を右折しようとすると、警備員がいますが、くみ取り所を利用したい旨告げると
入れます。くみとり所前に車を止めます。
公衆浴場受付横の券売機で10Lにつき100円を払って、くみとり券を買い、受付に渡します。
受付の方が券売機を操作していただき親切ですね。私の場合、20Lポリタンを2本、40L分
持ってきたので、400円。温泉スタンド最高額。でもこんな遠方まで車で行くことはそうは
なさそうですし、湯の峰のお湯は温スタ中でもすば抜けて古くて特別なので、汲むことに
します。汲み取り量や料金は自己申告制なので、偽ることのないように…
くみとり所の東屋の中にホースがあって、コックを捻るとお湯が出てきます。ちょうど
大阪あたりからいらしたと思われる関西訛りのくみとり客に話かけられ、ここのお湯は
硫黄くさいけどいい湯なので、ご飯や鍋物の水として汲んでいる。3ヶ月に1度きてるよ、
とのこと。埼玉のナンバーを見てビックリしておられました(^_^;)。そりゃ、そうでしょ?
気をつけてとの声を受けて後にしました。関西人は人情が篤くていいなあ…
それにしても湯の峰のお湯には今まで経験したことのないサプライズがありました。
汲む時は硫黄臭の強い無色透明のお湯でしたが、30分後、ポリタンを見たら湯花で真っ黒に。
ポリタンの容器には黒い湯花か藻がビッシリ付着し、これは汚くなるなあと驚く。
3日後、お風呂に入れましたが、まだやや黒ずんでおり、浴槽の湯がやや黒っぽくなり
ました。藻は出ないように注いだので、気持ち悪いことにはなりませんでしたが…(^_^;)
それにしてもこんなお湯をご飯や鍋物にするなんて、見た目まずそうだな~と思いました。
温泉は10Lしか入れませんでしたが、大量加水しても硫黄臭がしたのは、群馬の南郷温泉か、
秩父の某たまご湯以来か?さすがです。
さてその翌日、4日目にお湯を見たら、さらなるサプライズが。何と湯中や容器に付着
した黒い湯花や藻がきれいになくなり、真水のようにきれいに透き通っています。
え~、湯花はどうしちゃったの?不思議だなあ。変わりなく硫黄臭だけは漂っています。
なるほど、これなら真っ白なご飯が炊けそうです。残念ながら容器の衛生上、お湯でご飯を
炊く気にはならなかったですが、お茶にして飲んでみたら、満願の湯同様、お茶の苦味や
渋みが取れ、マイルドなおいしいお茶になりました。鍋物に合いそうだな~。それにしても
このように色が変化するお湯は初めてで、神秘に満ちていると感じました。つぼ湯も七変化
するらしいですけどね。
温泉の分析書は公衆浴場一般湯前の壁と薬湯湯上がり所に同じものが、くみとり所には
2源泉混合の別のものが掲示されていました。つぼ湯は掲示なし。以下の通りです。
()はくみとり所データー。
温泉分析書 (くみとり所:温泉第869号)
1.温泉分析申請者
住所:和歌山県東牟婁郡本宮町湯の峰(田辺市本宮町本宮219番地)
氏名:本宮町四村川財産区管理会(田辺市四村川財産区管理者 田辺市長)
2.湧出地:本宮町湯の峰107番地(田辺市本宮町湯峯)
泉質名:含硫黄-ナトリウム-炭酸水素塩・塩化物泉
旧泉質名:含重曹・食塩-硫黄泉
(2.源泉名:混合泉(上人湯・平成2号)※)
泉質分類:弱アルカリ性低張性高温泉
3.湧出地における調査及び試験成績
(ロ)調査及び試験年月日:平成13年11月14日(平成18年2月17日)
(ハ)知覚的試験:無色澄明にて、弱硫化水素臭、無味である。
(無色澄明にて、弱硫化水素臭、微弱鉱味を有する。)
(ニ)pH値:7.8(7.1)
(ホ)泉温:80.6(59.0)℃(調査時における気温18.0(13.0)℃)
(ヘ)湧出量:87(20)L/分(掘削自噴)(くみとり=自然湧出)
4.試験室における試験成績
(ロ)分析終了年月日:平成13年12月5日(平成18年3月23日)
(ハ)知覚的試験:同上
(無色澄明で、無味無臭である。(採水後72時間))
(ニ)密度:0.9995(0.9998)g/cm3(20.0℃/4.0℃)
(ホ)pH値:7.3(7.2)
(ヘ)蒸発残留物:1.228(1.185)g/kg(130℃)
5.試料1kg中の成分
Na=448.4(339.0) K=23.7(23.0) Mg=1.8(2.2) Ca=20.3(25.6) Mn=0.2(0.1)
鉄2=0.1 (Al=1.4) 陽計=494.5(391.3)
F=11.0(6.5) Cl=251.0(164.8) HS=2.8(1.6) チオ硫酸=2.0(6.1) 硫酸=3.2(6.1)
炭酸水素=774.9(665.7) 炭酸=54.0(0.7) メタケイ酸水素=3.4 陰計=1102(851.5)
メタケイ酸=162.8(148.4) メタホウ酸=3.1(21.0) 非解離計=165.9(169.4)
遊離CO2=18.2(0.7) 遊離H2S=0.5(1.3) 溶存ガス成分計=18.7(2.0)
溶存物質=1.763(1.412)g/kg 成分総計=1.781(1.414)g/kg
総硫黄:硫化水素イオン=2.8(1.6) チオ硫酸イオン=2.0(6.1)
硫化水素=0.5(1.3) 総硫黄=5.3(9.0)
その他微量成分:銅・鉛・総ヒ素・総水銀・カドミウム=0
泉質別適応症:きりきず、やけど、慢性皮膚病、虚弱児童、慢性婦人病、糖尿病
飲用適応症:慢性消化器病、慢性便秘、痛風、肝臓病、便秘
平成13年12月10日 和歌山衛生公害研究センター 所長
(平成18年3月28日 和歌山県環境衛生研究センター 所長)
※平成18年3月2日付温泉くみとり所温泉利用許可書より
1.温泉利用場所
田辺市本宮町湯峯110番地
田辺市四村川財産区湯峯温泉公衆浴場(くみ取り湯)
2.温泉利用目的:飲用
3.利用温泉ゆう出地
田辺市本宮町湯峯113番地先
田辺市本宮町湯峯107番地先
4.源泉名
上人湯・平成2号混合泉の混合泉
http://www.hongu.jp/yunomine/
|
|